かるたらいふ

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「あまの」の歌の意味

競技かるたに使用される百人一首7番歌「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも」の意味を解説しています。「あまの」は決まり字です。

天の原ふりさけ見れば春日なる 三笠の山に出でし月かもあまのはらふりさけみればかすがなる みかさのやまにいでしつきかも

読み方/歌い方

あまのはらふりさけみればかすがなる
みかさのやまにいでしつきかも

歌人

安倍仲麻呂 [男]
あべのなかまろ

意味

大空を見渡していると、月が出ている。あの月は、懐かしい春日の三笠山に出ていた月と同じ月なんだなぁ


※写真はイメージです

単語

単語 意味
天の原あまのはら 大空のこと。
ふりさけ見ればふりさけみれば はるか遠くを見渡すこと。「ふり」は接頭語。
春日かすが 現在の奈良県にある春日大社のあたり。
三笠の山みかさのやま 現在の奈良県にある春日大社の近くにある山のこと。

解説

この歌を詠んだ時、安倍仲麻呂は遣唐使として、中国の唐にいました。50歳を過ぎたころ日本へ帰ることになり、夜空にある月を見て、旅立つ前に春日の三笠山で見た月と同じ月なんだなと感じたことを句にしています。きっと、遠く離れたこの地で、故郷と同じ月が見えて、故郷を懐かしく思ったことでしょう。でも、帰る途中に船が流されて日本には辿りつけず、唐で暮らしたとされています。

その他の情報

時代 奈良(698年~770年)
出典 古今集
部立
取り札
決まり字 あまの