わが庵は都のたつみしかぞ住む 世をうぢ山と人はいふなりわがいほはみやこのたつみしかぞすむ よをうぢやまとひとはいふなり
読み方
わがいほはみやこのたつみしかぞすむ
よをうぢやまとひとはいふなり
歌い方
わがいおはみやこのたつみしかぞすむ
よをうぢやまとひとはいうなり
歌人
喜撰法師 [男]きせんほうし
意味
私の住処は都の東南にあってこのように暮らしている。世間の人は、都が嫌になって山に住んでいるなんて言ってますけどね
※写真はイメージです
単語
単語 | 意味 |
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庵いお | 小屋のこと。 |
都のたつみみやこのたつみ | 京のみやこから見て辰巳の方角。方角に十二支を当てはめると、辰巳は東南にあたる。 |
しかぞしかぞ | このようにの意味。続く「住む」と合わせて、このように住んでいるという意味になる。「鹿ぞ」もかかっている。 |
世をうぢ山よをうぢやま | 辛いという意味の「憂し」と、住んでいる場所「宇治」をかけている。 |
解説
都での暮らしが辛くなって、山に移り住んでいるんだと周りからは誤解されていましたが、そんなことはなく、楽しく穏やかに暮らしていますよという内容をダジャレを盛り込んで詠まれた歌です。鹿と一緒に暮らしていたのかもしれませんね。
その他の情報
時代 | 平安(?年~?年) |
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出典 | 古今集 |
部立 | 他 |
取り札 | |
決まり字 | わがい |